べてのにっき(新)

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DEXオフ優勝 ゴチルカビスイッチ

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※DEXオフ時はクチートの技が「かみなりパンチ」→「ほのおのキバ」

こんにちは。PGLがメンテに入って、サンムーン環境も終わっちゃいましたね。
この環境も終わりだということで、それなりに頑張ってポケモンに取り組んでみました。


DEXオフでは優勝することができ、レートの終盤も1位を目指して取り組んだものの惜しくも最後に負けが込んでしまい最終的には1960台(最高で2017)。
パーティの基本要素はとても強かったものの、サザンドラをほぼ選出しなくなってしまう等6体で上手くまとめきれなかったのがあと一歩及ばなかった原因かなと思います。


構築解説
構築のスタートはゴチルクチート……ではなく実はカビゴンVGC2017で唯一使ったパーティで「のろい」カビゴンのトリル下での制圧力と詰め性能に感動し、全国ダブルでも使いたいと思ったのがきっかけでした。カビゴンにとって全国ダブルがVGC2017と比べて戦いやすい点は
・強いトリル起動役が多く、これらと組むことでカビゴンが最も生きるトリル展開が自然に出来る
・メガ枠と併せて2段構えの展開が可能なため、相手をカビゴンの処理に集中させない
逆に戦いづらい点は
・メガを始めとして種族値の高いポケモンが多く、単純な撃ち合いでは必ずしも勝てない
・威嚇や「ねこだまし」持ちが多く、これらを回して最後に2体がかりでカビゴンを倒すプランを取られやすい
と考えています。そこで、このデメリットを解消するべくトリル役としてゴチルゼルを採用し、カビゴンにとって厄介なポケモンを有利対面から処理していく勝ち筋を詰めることとしました。


ここで、ゴチルゼル入りトリパの「対面の撃ち合いで勝つ」というコンセプトに最もマッチし、カビゴンと得意不得意の補完が優れたポケモンとしてすぐに挙がったのがクチート。以前、カロスダブル時代に使っていたパーティでもゴチルクチート+高火力高耐久の詰め筋の強さが分かっていたため、カビゴンとゴチルクチートの相性の良さにはすぐに行きつくことが出来ました。


ここまでの3体と併せて基本選出を構成するポケモンとして挙がったのがカプ・コケコ。
・高速高火力でZ技を用いた瞬間火力を出すことができ、トリル起動時に横でかける圧力が大きいのが魅力的なこと また、トリルが切れた後の詰めにも有用なこと
・トリル展開の天敵であるモロバレルの対策としてエレキフィールドが貼れること
の2つが大きな魅力でした。これにより、コケコゴチル+クチカビの基本選出が完成します。


補完の残り2枠として、当初は上記のカロスダブル時代のパーティを参考にリザードン(@リザードナイトY ねっぷう/かえんほうしゃソーラービーム/まもる)と霊獣ランドロス(@とつげきチョッキ だいちのちから/ヘドロばくだん/めざめるパワー氷/がんせきふうじ)を採用し、10月のあいオフにも臨みました(結果:決勝T1落ち)。この時に気になったこととして、
リザードンの選出対象にはクチートも出したいことが多く、パーティ内での選出の噛み合いが悪いこと
・対面で殴り勝つ性質の本パーティでは、サイクル向きの霊獣ランドロスは不向きなこと
・高速のポケモンがカプ・コケコしかいないため、速いポケモンからどうしても一発被弾してしまうこと
を感じたため、新たに残りの2体を考えることとしました。そこで、元々リザードンの選出対象だったvs雨を一般枠で見ることが出来、また有利な相手への強さからゴチルロックと相性がいいカプ・ブルルの採用が決まりました。


5体は決まったものの残り1枠はなかなか結論が出ず、現状暫定的にサザンドラを入れています。採用理由としてはパーティ内で他にいない浮遊ポケモンであり、ギルガルドや炎・電気タイプといったパーティ内で不利をとりやすい相手に強く『こだわりスカーフ』によりパーティ全体の遅さを解決できることになります。しかし、カプ・レヒレカプ・テテフサーナイトといった厄介なフェアリータイプが選出対象に同居していることも多く、実際に選出する機会は非常に少なくなってしまいました。


結局ラスト1枠は何が良かったんだろうとこの記事を書きながらも考えていましたが、先ほど見たしらぬいさんの5体被りのパーティを見て、ガオガエンにすべきだとようやく気付きました。
サザンドラに求めた耐性のうち地面以外には必要以上の耐性を持ち、「ねこだまし」によりさまざまな展開補助ができるほか、瞬間火力も高いことからこのパーティにとても合ってると思います。
自分で思い至らなかったのが悔しいですが、レートが終わった後でもこのパーティの結論に至ることが出来て良かったです。



個別解説

カビゴン@フィラのみ
すてみタックル 10まんばりき のろい リサイクル
238-178-115-x-130-31 (20-252↑-236-0-0-0↓)
A: 165-110ランドロスを「てだすけ」「すてみタックル」で確定1発
  167-171ギルガルドを1段階上昇「てだすけ」「10まんばりき」で確定1発

トリル下でのアタッカーの役割を全うする上で上記のラインを満たす必要があるためまずA特化が確定。加えて、上からの集中攻撃を1発は耐えたいため脆いBに振って耐える確率を上げました。

@フィラのみ 相手を積ませるための持ち物。「すてみタックル」との相性が良かったです。
すてみタックル 主力技。「てだすけ」と併せて落とせる範囲が格段に広がる他、自ら回復圏内までHPを削る動きが強かったため、「おんがえし」より優先しました。
10まんばりき ギルガルドヒードランバンギラスメタグロスクチート、ガラガラに撃つための技。「
ほのおのパンチ」も考えましたが、以上のポケモンは総じてカビゴンで見たい相手になるので、外せませんでした。
のろい 1度積めば相手に与える圧力が圧倒的に上がり、詰めに必要な耐久も確保できるため、多くの場合最初に積んでから展開します。
パーティの見た目から「はらだいこ」型を読まれることも多く、その点でも有利に働きました。
リサイクル 相手を積ませるための技。



ゴチルゼル@オボンのみ
サイコキネシス てだすけ トリックルーム まもる
174-x-131-115-165-63 (228-0↓-124-0-156↑-0)
D: C156ルンパッパの雨「ハイドロポンプ」ベースZ技最高乱数切り耐え

カプ・コケコで縛り切れない並びからの集中攻撃を耐えて展開することを考えた結果、特にvs雨を重く見てHDベースの配分。ルンパッパの技を1発耐えることで、カプ・ブルルと併せて雨に対する立ち回りが安定します。

@オボンのみ 初動の際に集中攻撃を耐えるよう、腐りづらい回復アイテムを採用。
サイコキネシス 無振りでもそれなりのCがあるため、削り残しを処理する攻撃技も必要。
てだすけ 少しずつの削りが優先されるサイクルパーティと違い一撃で倒すことを重視するパーティなため、火力の高い味方で縛りやすいように採用。
初手や終盤のトリルの無い局面でもこの技により上からの圧力を確保できるため、非常に使い勝手が良かったです。
トリックルーム トリル下のカビゴンを生かすパーティのため、展開上必須な技。
まもる 有利対面の維持をする上でゴチルゼルの場持ちは必須事項なため、採用。



クチートクチートナイト
アイアンヘッド いわなだれ ふいうち かみなりパンチ
157-144(166)-105(145)-x-82(122)-49 (252-204↑-0-0-52-0↓))
D: C200ヒードランの「ねっぷう」確定耐え

トリルアタッカーとして1回の削りを出来るだけ強くしたいためHAベースの配分。ただ、ヒードラン前で1回強気に動かせると有利に働く盤面も多いため、少しDに回しています。

クチートナイト 絶対必要アイテム。
アイアンヘッド 命中安定技にしたかったため、「じゃれつく」より優先して採用。
いわなだれ リザードンウルガモス、サンダー等への打点として。また、「このゆびとまれ」「いかりのこな」の横に攻撃を入れたい場面も多かったため、全体技が必要でした。
ふいうち 対面で打ち勝つ範囲を大きく広げる、最も必要な技。先発である程度削ってこの技で縛りつつトリル展開する動きが出来ることが、クチート入りトリパの最大の強みだと感じます。
かみなりパンチ 水タイプ全般とテッカグヤ、および「ワイドガード」横のリザードンへの打点として。また、エレキフィールド下では等倍の相手によく打ちます。
当初は「まもる」だったものの、最終的にカビゴンを立てたい本パーティではクチートに求められるのは場持ちよりも対応範囲のため攻撃技に変更しました。
DEXオフではナットレイを意識して「ほのおのキバ」を採用していますが、他で十分対応可能と判断して、広範囲に撃てるこちらを優先しました。



カプ・コケコ@デンキZ
10まんボルト マジカルシャイン めざめるパワー氷 まもる
146-x-105-147-95-200 (4-0↓-0-252-0-252↑)

高速高火力が求められ、多少の調整で達成できる耐久ラインも無いためCSに振り切りました。

@デンキZ 初手のトリル起動サポートや終盤の詰めを考える上で、広範囲を縛れるレベルの瞬間火力が欲しかったため。
ゴチルロックにより交代で受けられる心配が無いため、読まれても通すことが出来ました。
10まんボルト  説明不要の主力技。
マジカルシャイン テテフグロス+サザンの並びに隙を見せないようにするためフェアリー打点が必要。
全体技があることで、最後にこの技の圏内に入れることを意識した立ち回りも可能になりました。
めざめるパワー氷 非トリル下での霊獣ランドロスが重いため採用。また、ボーマンダをZ技の守る貫通ダメージと併せて落とせるのも強み。
まもる 終盤のトリル切れ際に出す際のターン調整や、初手での「ねこだまし」持ちとの対面での安定行動として。



カプ・ブルルとつげきチョッキ
ウッドハンマー ウッドホーン いわなだれ ばかぢから
153-182-136-x-116-130 (60-252-4-0↓-4-188↑)
A: 198-126ヒードランを「てだすけ」「ばかぢから」で最低乱数切り1発
D: C105モロバレルの「ヘドロばくだん」確定耐え
S: 準速ヒードラン+1
  最速ペリッパー+2

雨対策として、ペリッパーの「ぼうふう」を受ける前に動きたい(隣のルンパッパ等の「れいとうビーム」によるダメージを先に「ウッドホーン」で回復し、「ぼうふう」圏内から外れる)ため、ペリッパー抜きに。ついでにヒードランに対しても先制して「てだすけ」と併せて落とせることから、SのラインとAの極振りが決定しました。

とつげきチョッキ vs雨を意識して採用する上で、特殊技のゴリ押しには耐性が無ければならないと考えたため。
また、vsサナガエンでも重要な役割を担うため、特殊技への繰り出し性能を上げたい。
ウッドハンマー グラスフィールド下でなら多くのポケモンを一撃で落とせる火力が、本パーティと非常に合っているため採用。
ウッドホーン 特にvs雨を考えた際に特殊技のゴリ押しに対する場持ちを確保する必要が出るため、回復技として。
ばかぢから ヒードランナットレイガオガエン等に撃つ技。一見苦手な相手を「てだすけ」と併せて落とせるため、これらを倒して詰める動きが可能でした。
いわなだれ 主にウルガモスに対して隙を見せないための技。苦手な相手に対しても打点を持つことで、最低限起点にされることを防ぎます。



サザンドラこだわりスカーフ
あくのはどう りゅうせいぐん だいちのちから かえんほうしゃ
167-x-110-177-111-165 (0-0↓-0-252-4-252↑)

雨下の準速ルンパッパ、ラグラージや最速『こだわりスカーフ』霊獣ランドロスを抜けるよう、臆病最速。

こだわりスカーフ カプ・コケコやランドロス等に先制できる程度の早さが欲しかったため。
あくのはどう 最も一貫が取りやすい技なので、出来るだけこれで拘れるように立ち回ります。
りゅうせいぐん 基本的に撃たないものの、「てだすけ」と併せて最大火力を出したいときや、ボーマンダに対して撃つ技として。
だいちのちから カプ・コケコやヒードランガオガエンクチートを意識。
かえんほうしゃ ナットレイテッカグヤハッサムフェローチェといった実は重めの相手に対して刺さる技。


選出
・基本選出(vsガルーラ、リザードンメタグロスボーマンダ入り等のスタンのほとんどや、エルテラ等も)
先発:カプ・コケコ ゴチルゼル
後発:クチート カビゴン
カプ・コケコで圧力をかけながらトリルを貼り、クチートカビゴンで展開します。

・vsサナガエン
先発:カプ・コケコ クチート
後発:カプ・ブルル カビゴン
カプ・ブルルが上手く使うことが重要。コケコクチートカビを回して削りながら最後にブルルと併せて制圧できる場を作りに行きます。

・vs雨
先発:カプ・ブルル ゴチルゼル
後発:カビゴン クチートorサザンドラ
初手対面をカプ・ブルルで制し、トリル下カビゴンでの制圧を狙います。

・vs砂
先発:クチート ゴチルゼル
後発:カプ・コケコ カプ・ブルルorカビゴン
物理アタッカーに威嚇を入れてクチートブルルカビを回して対応します。ドリュウズ入りは苦手。


終わりに
個々のポテンシャルが非常に高い僕好みのパーティが作れたものの、最後の仕上げの部分が不十分で、結果レートでは及ばなかっただけに悔いが残ってしまいました。
ただ、前述のしらぬいさんのパーティでガオガエンが入っていたように、このパーティが行きつくべきだった正解が最後に見えたので、この経験を生かしてより柔軟に考えられるようになりたいですね。
DEXオフで優勝したことで、このルールでもある程度の成果を残せた満足感もあり、やはり全国ダブルは楽しいなと思いました。

ウルトラサンムーンも最初はゆっくり進めようと思いますが、環境が進んできたらまた引き続き参戦するつもりです。
ここまでお読み頂きありがとうございました!